好井大使からのご挨拶

 

 モルドバに常駐する初代の日本国特命全権大使として8月25日に着任いたしました好井正信(よしい まさのぶ)です

 モルドバは,西はルーマニア,北と東と南はウクライナに囲まれた黒海の北東部に位置する国土が九州より少し小さな国です。肥沃な土壌に恵まれ,なだらかな丘陵地帯の続く地形は葡萄の栽培に適しており,歴史を誇るワイン製造はモルドバの主要産業の一つとなっています。最近では,日本においてもモルドバのワインが知られるようになってきています。私も首都キシニョフ近郊にあるクリコバのワイナリーを訪問しましたが,地上には豊かな葡萄畑が広がり,地下貯蔵庫に保存されている膨大な量のワインに強い印象を受けました。

 今年はモルドバ共和国独立25周年となります。そのような節目となる年に日本政府は長く待ち望まれた在モルドバ日本国大使館をキシニョフに開設し,9月7日の開館レセプションには,日本から滝沢求外務大臣政務官が出席しました。また,モルドバ政府も東京に在モルドバ大使館を開設し,これにより両国関係は新たな発展の段階に入ったと考えます。

 1992年3月の日本とモルドバとの外交関係樹立後,民主主義,市場経済,法の支配などの基本的価値観を共有するパートナーとして両国の友好関係が発展しております。これまで我が国からは農業や医療など様々な分野で経済協力による支援を行ってきておりますが,日モルドバ関係を幅広い分野において一層発展させるべく全力を尽くしてまいります。

 

2016年9月
駐モルドバ日本国大使
好井 正信