私の好きなウクライナ 「『黒海の真珠』と呼ばれるオデッサ市」(コズロヴスカヤ・ユリヤ職員)

平成30年4月2日

 私はオデッサの美しい街で生まれました。ウクライナの南、黒海の近くに位置し、しばしば「黒海の真珠」とか「南パルミーラ」と呼ばれ、驚くほどきれいでユニークな街です。オデッサは他のウクライナの都市とは異なります。歴史、文化、建築に富み、その上、意外なことがたくさんあります。1794年に創立されたオデッサは比較的若い街であり、昨年9月に219年の建都市記念日が祝われました。毎年、市民は有名な出演者のコンサートと共に様々な行事が行われ、最後に壮大な花火とともに終わりを告げます。
 オデッサの歴史は、多種多様な出来事に溢れていることが分かります。18世紀にロシア帝国領となり、エカテリーナ2世が布告によりオデッサ市を設立し、ウクライナの独立宣言がされるまでソビエト連邦内の都市でありました。
 オデッサ市は日本とたくさん共通している点があります。というのは、横浜市とは姉妹都市の関係にあり、1965年に協定を締結しました。2010年に45周年を記念したイベントも開催されました。日本の代表者はオデッサ市を何回も訪問し、オデッサの人は日本に対し、特にその文化と習慣に深い興味を持ち続けています。日本人とウクライナ人、そして、両国が近くなったように感じることが出来ます。日本の文化に関する、芸術作品の展示会や日本の映画祭等のイベントが開催されています。
 オデッサはユーモアがある親切な人が大多数です。また、毎年地元のお祭り「ユモリーナ」が行われています。お祭りの当日、五色のマスクをつけたまま人々が街の中心をのんびりと歩いたり、楽しい時間を過ごしたりしています。
 遠い昔、今のオデッサはギリシャの植民地であったので、その周辺には色々な出身の人々のグループが住んでいたと言われています。それらの影響を受けて、様々な言語が混じった結果、オデッサは多国籍の街になりました。言語の中では、ギリシャ語、フランス語、スペイン語等がありますが、現在はロシア語が中心です。
 オデッサのもう一つの特色を考えると、やはり港が目立ちます。なぜなら、旅行者にとっての交通手段としてクルーズ船が何よりも便利だからです。オデッサの代表的な名所と言われる「ポチョムキンの階段」からの眺めは忘れられない風景となることでしょう。階段を上がると、リシェリュー公爵のモニュメントの姿が見え、右手を伸ばした代表的な身振りで「オデッサへようこそ!」という雰囲気をもたらしているのです。
 オデッサに来られる日本人の友達には、出来るだけすべての面白い特色を紹介するようにしています。目覚しい発展をしているオデッサ市を出来るだけ多くの日本人に知ってもらって、実際に、「お・も・て・な・し」の心を持っているこの街の本当の姿を実感して欲しいのが私の正直な気持ちです。

コズロヴスカヤ・ユリヤ
在ウクライナ日本国大使館職員
 

 


ポチョムキンの階段は果て無き道のような雰囲気をもたらしているのではないでしょうか。



(オデッサの創立者の一人である)リシュリュー公爵の彫像
「オデッサへようこそ!」と言っているかのようです。



    
オデッサのオペラ・ハウスは世界で一番素晴らしい劇場の一つだと考えられています。



恋人たちは愛の印に錬鉄のハートに南京錠をかけ鍵を捨て、永遠の愛を誓います。



コロネード(列柱)の場所からは不思議な港の景色が見えてきます。



中央公園はのんびりとリラックス出来る場所です。



美しい港は昔からヨーロッパの南の玄関口として知られています。



錯覚に陥いるような建物は楽しいですね。




プリモルスキイ(沿海)並木通りは唯一無二の風景ですよ。



気持ちのいい雰囲気を作るオデッサ市議会前の広場をのんびりと
歩いている人達が いつも一杯います。



 

「ぜひオデッサへいらっしゃって下さい!」