倉井大使の2020年新年挨拶
明けましておめでとうございます。
駐ウクライナ日本国大使として昨年初めに着任し,早いもので約1年が経ちましたが,2019年はウクライナにとって変化の年,また,日ウクライナの二国間関係にとって実り多き年となりました。
昨年行われた大統領選挙で選出されたゼレンスキー新大統領は,続いて行われた最高会議選挙でも勝利し,10月には天皇陛下の「即位の礼」に出席すべく,アジアで初めての訪問国として日本を訪問されました。訪日の際には,安倍総理大臣とゼレンスキー大統領との首脳会談,更に茂木外務大臣とプリスタイコ外務大臣との会談も行われ,安倍総理からは「日本はウクライナに対する最大のドナー国の一つであり,ウクライナ政府の改革努力を引き続き支援していく」旨述べ,更に,ウクライナ情勢や東アジア情勢等について有意義な意見交換が行われたことを,大変喜ばしく思っております。
このような大きな政治的モメンタムを生かしつつ,本年も政治,安全保障,経済,文化,科学,観光等あらゆる分野において,基本的価値を共有する二国間の協力を具体的な結果に結びつけていく年となるよう,全力を尽くしたいと思っております。中でも夏に開催される東京オリンピック・パラリンピックは,ウクライナの皆様に,日本をより良く理解していただくための絶好の機会だと考えております。 また,ウクライナの安定に向けても,二国間の枠組みや,G7大使サポート・グループの活動等を通じて,引き続きウクライナ政府の改革努力を後押ししていきたいと思っております。
昨年12月に開催されたノルマンディ首脳会合において,和平実現に向けた協議が行われたことを歓迎します。東部情勢については,引き続き注視していくとともに,今後とも必要な支援を続けてまいります。
在留邦人,日系企業の皆様の安全は,当地日本大使館が常に留意すべき最重要課題であり,引き続き政治・治安情勢等について情報提供を行っていきます。
本年も皆様方の力強いご支援、ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
末筆ながら、皆様のご健勝とご多幸を心より祈念申し上げます。
倉井 高志
駐ウクライナ日本国大使